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茶道具賞玩『高取茶碗』
茶道具賞玩『高取茶碗』
2023-02-20 UP
写真手前:那須屋 野口明嗣さん
那須屋 野口明嗣さん(以下、野口):
箱には「唐津」と書いてありますが…
河善 河合知己さん(以下、河合):
昔はこの手の茶碗は唐津と呼ばれていましたが、現在は窯が発掘されて調査が進み「高取」と言うようになりました。
壽泉堂美術 樫本昌大さん(以下、樫本):
「内ヶ磯」と箱に書かれたものもそうですね。
写真右:齋藤紫紅洞 齋藤琢磨さん
齋藤紫紅洞 齋藤琢磨さん(以下、齋藤):
小振りな茶碗ですね。
河合:
遠州好の高取の筒茶碗は、三井記念美術館の所にある茶碗もそうですが「面取」になっているものが多いです。これも遠州好かは分かりませんが、少し面取になっています。この茶碗の特徴の一つです。
野口:
三井記念美術館の茶碗は京博に展示されていました。
古角:
そういった遠州の切形はあるんですか?
河合:
あります。高取の茶入で「下面(しためん)」という有名な茶入があって、それも下に面が取ってあります。
古角商店 古角博治さん(以下、古角):
遠州好からすると、少し高台が大きい気がするね。
樫本:
しっかりとした高台が付いていますね。
河合:
そうですね、土味もざっくりとしています。三井記念美術館の茶碗は、もっと細かい土。
野口:
茶入で使用する様な水簸(すいひ)した土の事ですね。
河合:
そうです。三井記念美術館の様な茶碗は滅多に出てきません。
写真手前:河善 河合知己さん
樫本:
絵が面白い。ここに何か居て、上に鳥が居るような…
河合:
口の所も唐津の皮鯨じゃないけど釉が掛かっています。変わり種です。
野口:
唐津の釉の濃さとは明らかに違いますね。
古角:
上釉は分かるけど、土の感じからすると「唐津」とした方がスッキリ入る様な気がする…
河合:
昔は斑唐津と云われていた物が、今は高取とされています。唐津とされていたものも、かなり高取に変わりますよ(笑)今まで上野焼だったものも、かなり高取に変わってますしね。商品についての詳細は下記URLをご覧ください。また、ご質問などあればお気軽にお問合せください。
▼高取茶碗
https://cha-no-bi.com/articles/view/499
▼座談会前半『回帰と展望』|茶の美一周年記念特別企画
https://cha-no-bi.com/posts/view/92
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