東京茶道会 茶筅供養法要 2021-12-16 UP

令和3年12月10日、東京文京区護国寺に於いて東京茶道会による茶筅供養法要が執り行われた。当日の空は鈍より曇り、師走の寒さが身にしみ紅葉も佳境を迎えていた。コロナ前は、2014年に修復工事が完了した月光殿は初々しさを残していたが、中庭から望む外観からはその面影は無くなっていた。2019年12月には仲麿堂も修復工事が完成し、護国寺が東都茶の湯の総本山として再び輝きはじめた矢先の出来事であり、コロナによって失われた2年は大変大きいものであると実感させられた。

 さて、同会は明治42年に東京・赤坂の星ヶ丘茶寮で各流師匠による合同茶会が開催され、それが契機となって茶道協会が設立され、現在の東京茶道会となったもので、伝統のある茶道会である。本来であれば茶筅供養法要と一緒に茶席が掛釜されるが、コロナの影響で昨年より茶会が開催されておらず、各流代表者が集まり法要のみ行われた。理事長の遠州茶道宗家 小堀宗実家元をはじめ、江戸千家宗家 川上閑雪家元、大日本茶道学会 田中仙堂会長、裏千家 秋山宗和先生、遠州流 浅井宗兆宗匠、江戸千家 川上新柳宗匠が参列し、茶筅塚に使い古した茶筅を焚きあげて供養の誠が捧げられた。茶筅供養と共に、宗匠方にとっては「茶道復興」を祈念した一日になったのではなかろうか。

遠州茶道宗家 小堀宗実家元

江戸千家宗家 川上閑雪家元

大日本茶道学会 田中仙堂会長

裏千家 秋山宗和先生

遠州流茶道 浅井宗兆宗匠

江戸千家 川上新柳宗匠

護国寺月光殿 茶筅塚

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