荏原 畠山美術館 開館記念展 Ⅰ ―與衆愛玩一共に楽しむ― 2024-11-20 UP

 
荏原 畠山美術館 開館記念展 Ⅰ
―與衆愛玩一共に楽しむ―


会期:令和6年10月5日(土)~12月8日(日
会場:荏原 畠山美術館 


■概要

 本展は、今年10月に開館60年を迎える畠山記念館が大規模な改築工事を終え、装い新たに「荏原畠山美術館」として開館することを記念して開催するものです。
 3回にわたり開催する記念展のⅠは、畠山即翁の茶と能楽をテーマに館を代表する名品を展示いたします。そして、新たな領域への挑戦の第一弾として「酒井コレクション」を一堂にご紹介いたします。美術館の創設者であり、作品の愛蔵者であった畠山即翁の美意識や想いに触れていただくとともに、美の架け橋となった二人の実業家・コレクターに光をあてる展観です。
 今回の改築工事では周辺環境や時代の変化を踏まえ、これまでの伝統を継承するとともに、新たな理念を加えて生まれ変わることを目指しました。新館を増築するとともに、本館は和の趣向を残して改修しました。展示室は3フロア、面積にして旧畠山記念館の約3倍に拡張され、展示ケースを含む最新の設備に更新いたしました。
 本館ではこれまでと同様に季節の移ろいに合わせ、主に収蔵作品による展示を、そして新館では新たな領域にも挑戦する企画展示を行ってまいります。また、庭内に点在する5棟の茶室を利用して茶の湯をはじめとする日本文化を継承する活動を行うことで、「人が集い・楽しみ・学ぶことのできる美術館」を基本理念とした活動を進めてまいります。
 本展を通じて與衆愛玩の想いをご来館の皆さまとともに分かち合いたいと思います。


■展示のご紹介

Ⅰ.祝祭の宴 <本館2階|展示室>
ようこそ、荏原 畠山美術館へ。深まりゆく秋に相応しい茶道具を揃えて、畠山コレクションを代表する名品とともに美術館の開館を祝います。折しも今秋は畠山即翁が美術館を開設して60周年を迎えます。作品の愛蔵者であった即翁の美意識や想いとともに豪華な取り合わせをご堪能ください。


重要文化財 伊賀花入 銘 からたち 桃山時代 16~17世紀


重要文化財 割高台茶碗 朝鮮時代 16世紀

Ⅱ.能楽—美意識の支柱 <新館2階|展示室1>
即翁が育った金沢といえば、加賀藩の藩主前田家が能の宝生流をひいきにしたことから、能が盛んな地として知られます。即翁の父親は宝生流の教授資格をもつほどの能好きであり、その血を受け継いだ即翁もまた、謡を習い、舞台に立ち、昭和30年には宝生流の免許を皆伝されるほどの実力者でした。ここでは、即翁が演能のために蒐集した能楽にまつわる品々を紹介しながら、自ら謡い舞うことによって自らの内に取り込まれた能楽が、即翁の美意識の支柱であった様を見ていきます。

Ⅲ.美の架け橋―知られざる酒井億尋コレクション <新館地下1階|展示室2>
即翁の茶会に参加する一人でもあった酒井億尋(1894~1983)。芸術への造詣が深く、美術品の蒐集(とくに日本洋画や西洋絵画、日本画など)を行うとともに、美術や文化への惜しみない支援をはじめ、蒐集品を寄贈するなど、二人には多くの共通点もあります。美の架け橋となった二人の実業家・コレクターに光をあてる機会となれば幸いです。

Ⅳ.與衆愛玩の想い <新館地下1階展示室3>
與衆愛玩とは、即翁の愛蔵印に刻まれている言葉で、「自らのコレクションを独占するのではなく、多くの人と共に楽しもう」という即翁の想いが込められています。
即翁の想いは1964年の畠山記念館設立へと結実しています。即翁の私邸跡地であり歴史に彩られた由緒ある土地の記憶と記録をめぐりながら、かつてこの土地に集った人々にも想いをはせていただければ幸いです。
 


◆開催期間    令和6年10月5日(土)~12月8日(日)
◆開館時間    午前10時~午後4時半(入館は4時まで)
◆休館日    月曜日
◆入館料    
<オンラインチケット料金>
一般:1,300円
学生(高校生以上):900円
*中学生以下無料(ただし、保護者の同伴が必要です)
*障がい者手帳をお持ちの方と、その介護者各1名は無料です

<当日チケット料金>
一般: 1,500円(1,300円)
学生(高校生以上): 1,000円(900円)
*中学生以下無料(ただし、保護者の同伴が必要です)
*( )は20名以上の団体料金
*障がい者手帳をお持ちの方と、その介護者各1名は無料です

▼詳細は、荏原 畠山美術館ホームページへ
https://www.hatakeyama-museum.org/exhibition/000059.html

 

 
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